天王寺きくや 第3のお好み焼き探訪

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雨かぁ。
なかなか遠くへいけないわな。

しかし今日は実家から最も近い天王寺で親父とランチ約束やし。
地下なら濡れんからと、あべ地下のあべとんへ。

おっ、なんとB2FからB1に移転しとるやん。
「そんなん知らんかったんかいな。」
と83歳の親父に言われて、そう言えば長いこと来てなかったなぁ あべ地下B2F。
隣のカウンターカレーは僕の体の一部を形成したといえるほどに通ったのに。

しかしながら、満席の土曜日あべとん。
相変わらず人気店やな。
そう、あべとんは、モダン焼きの元祖。
ぼてじゅうの影響を受けつつ、新しい創作から生まれた、今やあたりまえのモダン焼き。
それまでは調理なしのそばをトッピスタイルは、のせ焼きの洋食焼きや広島スタイルであったものの、ソースで調理後の焼きそばをお好み焼きとミックスして「モダン焼き」として売り出したのは、ここあべとんが最初やった。
あべ地下できた創業1970年と歴史は浅目やけどね。

あべとんがぼてじゅうスタイルをどのくらい影響うけてるのか確認したかったけど、しゃーないな。
地上へ上がって、

天王寺きくや 第3のお好み焼き探訪

路地裏のきくやへ。

こちらも第3のお好み焼き探訪としては気になってた老舗。
数メートルやけど雨にあたるから、きっと空いてるはず。
2人で突入で案の定、客は僕らだけ。

それにしても素晴らしいくの字鉄板カウンター。 年期もスタイルも見事。

それにしても素晴らしいくの字鉄板カウンター。
年期もスタイルも見事。

鉄板カウンター発案のぼてじゅうの影響をかんじる老舗やね。
ミナミで新スタイルを確立した、この鉄板カウンターなるまでは、繁華街ではボックスシートがあたりまえのやったらしい。
しきりがやたら高いか個室はりの。
はつせスタイルやね。

お好み焼き=逢い引きなんて枝分かれ進化してたとも聞きますな。
昭和町 陽気
住吉 白樺
なんて古いのに鉄板カウンターな店は間違いなくぼてじゅうの影響があったんやろな。
当時としてはNewスタイルやったかと。

豚たま550円、 焼きそば500円。 タイムスリッププライス!

豚たま550円、
焼きそば500円。
タイムスリッププライス!

「焼きそば1で、わしは牡蠣玉や。」

僕はとーぜん豚たま。
そしてビール。
さらに静かな店内。
マスターとママの調理音以外は換気扇の回る音と、小さくテレビの音声があるだけ。
時間が止まっとる。

まずは、焼きそばが仕上がる。 広島ほどではやないけど甘いソースがやさしめに絡む。 老舗個人店の焼きそばは、大概ソースの絡みはシンプル。

まずは、焼きそばが仕上がる。

広島ほどではやないけど甘いソースがやさしめに絡む。
老舗個人店の焼きそばは、大概ソースの絡みはシンプル。
あんまりコテコテしないわな。

チープやけどキャベツは食感を残して、ソースのベタベタ感が弱めバターンが多いわ。
甘いソースは間違いなくぼてじゅうスタイルちゃう?
お好み焼きも期待が膨らむ。

お好み焼きは、
混ぜカップからボテッと落とされた具材のメイン キャベツは細切れ。
しかも小さめキャベツ比率高め。
それそれ。
が、しかし、火弱めで時間がかかる焼き時間はやや早く仕上がり。
蒸らし蓋も被せ無し。

んー。
はんぺんではないなぁ。

好感もてる小振りサイズながら、やや重みを感じる仕上がり。
マヨトッピも更に上から甘いソースをブレンドかぁ。

マスターに海苔なし鰹節なし指定。

マスターに海苔なし鰹節なし指定。

マヨよろしく、和からしお願いすると、和からしは珍しい注文なのか冷蔵庫からチューブがでてきましたな。

しゃーないか。

が、
さすがのぼてじゅう大人時代リアルタイムの親父はテンションあがって真っ先に牡蠣たまに和からし大量にトッピ。
さすがやるな。
負けじと僕もマヨトッピ。

ながら、
ソース甘め、
マヨも酸味少ない癖なし味で、和からしとジャストフィット!

ビールとランデブーには調度いいクラシックスお好み焼きサイズ。
細切れキャベツの甘みとシャキシャキ食感が美味い。
これは第3のお好み焼きを踏襲やな。
しにても、
キャベツは新キャベツか?
縮れが多くて黄色くなくてやや青め。

結局、
ふんわり第3のお好み焼きではないものの、源流のぼてじゅうの影響を受けた、なかなかいける豚たまやな。

「最近の大きいお好み焼きはあかんわ。
今日のは調度いいサイズやったし、美味かったで。」

親父に気に入ってもらえてよかったのと、サイズについてはまったく同感の僕。
意気統合でとんペイ焼きとビール追加で満足満足。
やっぱ、この親父にしてこの息子の僕があるんやと実感したランチでしたな。

なんていい店なんやろ。

2016/02/22 (月)

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